2018年12月17日
  • 真の目覚めを求める方のために

基本となる教え 八支則について

八支則とは、パタンジャリのヨーガ・スートラに書かれている八つの行の段階のことです。

人間が成長し、最終的な段階まで進むためには順を追って基礎を積み重ねていくことが大切です。

そのことを踏まえて、ナーナ先生はこの八支則の最初の二つの段階「ヤマ」と「ニヤマ」を常日頃から心がけて実践できるように推奨されています。

第一段階 「禁戒(きんかい)」= ヤマ

  日常で行なってはいけない5つの心得。

① 非暴力(アヒンサ)…仏教では不殺生戒

  生きとし生けるものに無用な暴力、殺生をくわえない。

② 正直(サティア)…仏教では不妄語戒

 言葉と言動を一致させ誠実なものにする。                  
                         

③ 不盗(アステーヤ)…仏教では不盗戒

  他人の物、時間、喜びなどを不当に盗らない。 

④ 禁欲(ブラフマチャリヤ)…仏教では不邪淫戒

  性的エネルギーを適切にコントロールする。

⑤ 不貪(アパリグラハ)…仏教では不貪戒(または不飲酒戒) 

  所有欲を克服し、ものに執着しない。

第二段階 「勧戒(かんかい)」= ニヤマ

 勧戒は、自分自身の生活態度を改善し、心身ともに霊性を高める五つの生活法則
「黄金律」が説かれています。

① 清浄(シャウチャ)…ヨーガにおいての清浄とは、外面と内面双方にお ける清潔
さが求められています。肉体的な浄化法と心的な浄化法(慈悲喜捨)がそれにあたり
ます。

② 知足(サントーシャ)…与えられた環境・現状を受け入れ、感謝し肯定の姿勢か
ら物事に対処していく態度です。 

③ 精進(タパス)… 苦行を受け入れること。心の強さをもつこと。自制すること
です。

④ 読誦(スヴァーディヤーヤ)…聖典を読んだり、真言を唱え、「生命の智慧」の
理解と学習を怠らない事です。

⑤ 祈念(イーシュヴァラ・プラニダーナ)…唯一絶対なる存在への信仰心を持ち、
それに祈りを捧げる事。万物の根源に対して、感謝と尊敬の気持ちを持ち、献身的な
心を持って生きる事です。

第一段階のヤマの内容を見ると、「嘘をつかない」「約束を守る」など子どものときに親から教えられた当たり前のような内容です。

それにもかかわらず、ヤマの中の「正直」ということひとつでも良く観察してみると、嘘をつかずに生きている人はいないと言ってよいくらい無意識に行っていたりします。
人を傷つけないため、社会的な都合や方便のために私たちはどれくらいの嘘をついているでしょう?
まずはそこに気づくことから始めなければなりません。
そうかといって、正直になんでも言って人を傷つけると、最初の非暴力を犯してしまうことになります。
非暴力とは、思いやりを持って自分も人も大切にするということです。

常日頃から意識的にこれらの内容を日常で体現できるようにするにはかなりの努力が必要なのです。

そういったことが出来るようになって、初めて私たちがヨガとして良く知っている第三段階の体位法を行うことに意味が出てくるのです。

瞑想などもこのような基本を無視して導く師も持たずに自分で行うことは危険なので注意が必要です。